浜松医大流エビデンスに基づく精神療法実践集
印象に残ったこと
行動療法とは行動分析学という心理学を基礎にした精神療法。予期不安(感情)は制御困難。そこで制御可能な行動を治療する。森田療法(行動療法を用い、日記指導という認知療法を補助的に用いる)や認知行動療法(認知療法と行動療法を併せたもの。認知療法に重きがある。)。
認知療法とはソクラテス式問答法などにより、客観的視点、正しい知識の習得により、ものの見方や考え方を変える。キーワードは客観視と正しい理解。
森田療法は絶対臥褥(がじょく)により行動を抑え、行動したいという生物本来の欲求が生起するのを待って、軽作業期、重作業期、生活訓練期と少しずつ行動を促していく。森田療法は禅を基本に置いている。
強迫症は自分でも馬鹿らしいと感じていながらも止めることのできない考えや行為を繰り返し、これらに苦痛を感じ、日常生活や社会生活が障害される疾患。
強迫行為自体が恐怖の耐性を下げてしまっている。痒みを減らすには掻いていはいけない。
ERP(曝露反応妨害法)とは恐怖や苦痛、不快感を起こすような状況へあえて曝露した上で、それらを緩和するための強迫行為を行わず、我慢しているその内に次第に苦痛が軽減する体験をしていく方法。
不快感を感じる様々な状況を挙げてもらい、主観的不快度を0~100で見積もる。これらを並べて不安階層表を作る。
強迫症に対する森田療法の要点は不安を解消するために安易に強迫行為をしてしまうことを我慢し、不快な気持ちのまま目前の行動に没頭することにより、不安や強迫観念が減弱消失することを繰り返し体験すること。強迫観念を意識することはあっても、それにとらわれて強迫行為に明け暮れることがない(あるがまま)ようになることを目指す。
当科では「森田療法のすすめ」もしくは「神経質の本態と療法」を読むことを指示している。近年では「森田療法のすべてがわかる本」も勧めることがある。
- 作者:高良 武久
- 発売日: 2000/11/01
- メディア: 単行本
- 作者:森田 正馬
- 発売日: 2004/12/01
- メディア: 単行本
パニック症とは突然激しいパニック発作(激しい動悸や息切れ、窒息感、発汗、身震い、めまいなどの症状が突然生じ、強い不安にとらわれ死んでしまうのではないかという恐怖感も伴う)に襲われ、発作がまた起こるのではないかと不安になる病気。
社交不安症とは職場や学校、近所付き合いなど社会的な場面において強い不安や緊張、恐怖を感じることが特徴的な症状の精神疾患。身体症状が伴う事が多く、これらの症状を意識しだすと緊張し、また症状が出てしまうと恐れ、更に緊張を高めるという悪循環に陥る。その結果、人との接触を回避するようになり、そうした行動が積み重なることで社会評価を損ねたり、社会から孤立してしまうことこそが社交不安症がもたらす最大の弊害。
対人関係場面における不安や緊張感は人によく思われたい、人から認められたいといった生の欲望の裏返しであり、不安や緊張感は否定すべきものではなく自らの欲望を発揮するためにむしろ必要なもの。
雑感
俺もちゃんとした精神療法を受けたい。今の精神科には2年以上通っているが、近況報告をして薬を処方されるだけ。
それは治療ではない。
俺は医師から強迫性が強いと言われているが、この本を読むとパニック症と社交不安症に当てはまる。社交不安症はまさにだ。自分は別に強迫行為をしないし。
今の精神科に通ってるだけでは何も変わらない。かといって他の精神科に行っても薬を渡すだけだから転院する気がしない。
紹介状を書いてもらって浜医に行ってみるのもありだな。
自分でもいろいろ勉強しようと思う。
まあ、ワキガ手術をしたり、汗を抑えたりできれば俺の精神病はすぐに解決するんだろうけど。
あと不快なことを主観的に数値にしてみるのはおもしろそうだからやってみる。
関係ないけど、今日はストレス源にやられた・・・。かなりイライラしたので買い物にでかけた。
社交不安症以外にもトラウマみたいなものがある・・・。
追記
ワキガ手術をしても特に対人恐怖は治りませんでした・・・。