ケースファイルで知る統合失調症という事実
ケースファイルで知る統合失調症という事実という本を読みました。
印象に残ったこと
発症しやすい年齢は20歳前後。最初はひきこもりやうつという形で始まる。
幻聴と被害妄想(盗聴されている、監視されている、自分のことを笑っている、職場の皆が自分をキモイ、臭いと思っているなど)が目立つ症状。
カルテの公式な書き方は主観的所見(subjective)、客観的所見(objective)、評価(assessment)、計画(plan)というSOAPメソッド。
統合失調症の臨床では治療開始の時点で病気の説明は曖昧にするのが普通。
統合失調症の症状に不眠がある。
統合失調症の不安緊張に対しては抗精神病薬だけで治療するほうが望ましいという考え方もあるが、現実には抗不安薬(デパス、ワイパックス、ソラナックスなど)を併用することで効果が得られることもある。
大学を中退してから長年に渡るひきこもりや不潔で非生産的な毎日をまとめて「無為・自閉」と呼ぶ。「人格水準の低下*2」と呼ぶこともある。
検察庁での精神科医の診察は簡易鑑定(精神衛生診断)と呼ばれる。被疑者が精神障害者で逮捕される原因となった行為が障害と密接な関係があると、検察官は起訴しないことがある。検察官は勾留期限内(最長23日間)に、被疑者を起訴するかを決めなければならないこともあって、鑑定のための診察は通常1回(3時間程度)で、鑑定結果は数日以内に簡易鑑定書として検察官に提出される。短時間で判定が難しい場合は2ヶ月以上を要する本鑑定を行うことになる。
統合失調症はストレスで再発することがある。
公園で遊んでいる子供に見られる、自分を見て笑っているなど本来なら自分には関係のない他人の動作を自分に関係づけ、被害妄想的に解釈することを事実と確信していると統合失調症そのものだが、自分でそれは被害妄想だとわかっている場合は「被害妄想的な過敏さ」と呼び、正式には関係念慮、被害関係念慮と呼ぶ。
統合失調症の前駆症状は軽い幻聴(通りすがりの人にキモイと言われている)、生活レベルの低下(人と関わるのを避ける)、関係念慮が認められる。
雑感
これを読んで悲しい気持ちになった。20代前半の俺がまさに統合失調症じゃんと思った・・・。
誰かに常に監視されてると思ってたし、よく怒鳴ってた・・・。
その当時も精神科に通ってたけど、上で紹介されてる抗精神病薬は知らないものばかり。ジプレキサとエビリファイは飲んだことがある記憶があるくらいで常用してた記憶がない。
まともに効果があると実感できた薬はデパスくらいだし。
現在も他人から臭い、キモイと思われているという感情が常にあって、人と関わるのを避けている。まさに統合失調症の前駆症状に当てはまる。
俺は約1年位ジプレキサを飲んでいたが、やめてしまった。
俺はパキシルじゃなくてジプレキサなどの抗精神病薬が必要かもしれない。パキシルで被害妄想は一切なくならないからね。
次回の精神科でこの件について話そうと思う。
追記
自分が通っている精神科の医師によると、俺は統合失調症のような症状が見られるが統合失調症ではないらしい。
やはり強迫性、妄想性障害らしい。
抗精神薬より抗うつ剤の方が向いていると言われた。
追記2
光トポグラフィー検査をしたところ統合失調症パターンではないと診断されました。
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精神障害治療、一つの薬で 阪大など普及へ講習: 日本経済新聞
統合失調症などの精神障害を一つの種類の薬剤で治療することを推奨するガイドラインを普及させようと、大阪大などのチームは7日までに、全国規模で精神科医を対象とした講習を始めると発表した。
チームによると、大阪大を含め北海道大や東京大、信州大、九州大など計21の精神科医療施設が参加を予定しているという。
統合失調症やうつ病の治療法は医師によってばらつきが大きい。日本では複数の薬剤を用いる多剤併用率が比較的高いとのデータがある。
こうした中、効果が見込める薬剤を単独で使用する単剤治療の必要性が指摘されており、大阪大などのチームは講習を通じて単剤治療率の向上を目指す。ガイドラインは日本神経精神薬理学会の統合失調症の薬物治療に関するものと、日本うつ病学会の大うつ病性障害・双極性障害の治療に関するものを普及させる。
大阪大の橋本亮太准教授(精神医学)は「薬剤治療に関する研究は進んでいるが、現場の医師の知識が更新されていなかったり、効果が実証されていない薬剤を使ったりするケースもある。適切な治療法を普及させたい」と話している。
薬を処方するだけの精神科医もいるから迷惑だよね。治療じゃないし、そんなの薬剤師でもできるだろう。