元法制局キャリアが教える 法律を読むセンスの磨き方・伸ばし方
- 作者: 吉田利宏
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/09/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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印象に残ったこと
論理性とバランス感覚がリーガルマインドの命。
手続法においてはほぼ100%時系列に手続の規定が並べられている。これを時系列の支配が及んでいるという。
「するものとする」は主語が行政機関である場合、「しなければならない」の意味で解釈しなければならない。
準用にあたってわかりにくい部分は読替規定というものがある。
権利を制限する法律では目的に比例したふさわしい手段を選ばないといけない。(比例原則)
一般条項は抽象的だからこそ、いろいろなトラブルに使えて解決策を導くことができる。信玄公旗掛松事件(大判大正8.8.3)では故意や過失がない国有鉄道に、権利の行使は「適当の範囲内」においてしなければならないものであって、煙の害を防止する設備を整えないで権利行使したために他人の権利を侵害した時には権利の濫用を認めて不法行為が成立するとした。
大きな条件は「場合」、小さな条件は「とき」
者が重なる時は「者であって、~ものは」と表現して、条件の大小関係をはっきりさせる。
~の日から→初日はカウントしない。~の日から起算して→初日はカウントする。~からという場合、その初日は参入しないのが原則(初日不算入の原則)。ただし、その期間が午前0時から始まる時はこの限りではない。
①起算日を確認する②それに応答する日(2週間後とか1ヶ月後)を探す③期間の満了日は応答日の前日(民法143条2項)年齢の数え方は年齢計算に関する法律で例外的に初日算入がとられている。4月1日生まれの人が歳を重ねるのは応答日の前日つまり3月31日。これによって4月1日生まれの子が一つ上の学年になる。