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【書評】プライドが高くて迷惑な人

印象に残ったこと

  1. プライドの高い人の特徴

    • 自分のやり方を押し付けようとする。

    • 実は打たれ弱い

    • 自分自身を過大評価して怒りっぽい。

    • 自分への反論を許せない。

    • 不平不満が多く愚痴っぽい。

    • 異性に多くを求めストーカー化しやすい。

    • 自尊心を支えるのが幼児期のナルシシズムだけ。

  2. 自分はこんなに凄いんだと誇示したがるのは、幼児的な万能感を抱いたまま大人になっているから

  3. プライドの高い人の共通点は自分はすごいという自身への過大評価。
    「怒りは己に対する過大評価から生じる」と古代ローマの哲学者セネカが述べているように、どうしても怒りっぽくなる。 過去の栄光にしがみついて現在の自分自身を過大評価しているからこそ、怒る。

  4. プライドが高いと、どうしても不平不満を並べて愚痴っぽくなりやすい。過大評価しており、「自分はこんな扱いを受けるような人間ではない。もっと優遇されるべき」「自分の方があいつより能力も実績もあるはず」と思い込んでいる。

  5. 他人からちょっと注意されたり、批判されたりすると、自分の人格を全否定されたように受け止めやすい。そのせいか他人からしたらそんなにたいしたことでない出来事でも傷つき、落ち込んでしまいがちである。このような打たれ弱さを精神医学では拒絶過敏性と呼ぶ。

  6. プライドが高いとストーカーになりやすい。自分を過大評価しているせいで「相手は恥ずかしがっているだけ」という風に歪曲して解釈するから。

  7. 自尊心は経験によって強化された全能感(成功体験によって獲得したできるという感覚や周囲から認められる満足)、対象リビドーの満足(相思相愛の仲になるか、愛する対象を所有する)、幼児期のナルシシズムの残滓の3つから生まれるとフロイトは述べている。

  8. 「経験によって強化された全能感」「対象リビドーの満足」もない人間が自尊心を保つには「幼児期のナルシシズムの残滓」に頼るしかない。つまり幼児期には持つことが許された「自分は何でもできるはず」「自分には無限の可能性があるはず」という自己愛的な万能感だけが自尊心を支えることになる。この自尊心は幼児的不健全

  9. 自尊心をうまく保てないのは「経験によって強化された全能感」「対象リビドーの満足」がないから。
    裏返せば、努力や経験を地道に積み重ねて実績によって評価されるようになるとか、他人から愛されたり尊敬されたりするとかして健全な自尊心を維持できれば、特別扱いを要求したり、称賛を求めたりする必要がなくなる。

  10. 現実原則に基づいて行動(しばらくの間不快に耐える)できず空想に逃げ込む

  11. 満たされない願望こそ空想を生み出す原動力であって、人を満足させてくれない現実の修正を意味する。byフロイト

  12. プライドの高い人は満たされなかった願望を投影した自己愛的イメージを現実の自分と錯覚して自分自身を過大評価しがち。その結果、不平不満を並べたり、怒りっぽくなる。

  13. 学校、社会の中で自己愛的イメージを徐々に断念させて、現実の自分を受け入れ、身の程を知るようになる。

  14. 自分のやりたいこととできることが完全に一致しているのは、よほど才能があって努力も積み重ねているか、かなり恵まれた境遇にある場合に限られる。ほとんどの人は理想と現実とのギャップに悩まされ、現実適応する。ところが、プライドの高い人ほど妥協が苦手

  15. 精神医学では治療において明確な限界を設定して一貫性のあるはっきりとした態度を維持する「リミット・セッティング(ここまでは許せるけどこれ以上は許せない行為だと決めて対応すること。*1)」が大切。患者の要求を何でもかんでも受け入れていたら、かえって患者を混乱させるとわかってきたので適切な距離感と客観性を保つためにこれは必要。

  16. プライドが高い人にはどういう根拠に基づいているのですか?と尋ねてみる。無理に説得したり、真正面からぶつかることはしない方が賢明。こういう人は自分が絶対正しいと思いこんでいるので、たとえ明確な理由も根拠もないことが露呈しても意見を変えない。むしろますます固執する。このような場合には「それはあなたの意見ですよね?」「あなたの考えですよね」という言い方で、他の意見や考え方もあることをほのめかす。

  17. プライドが高いせいで要求水準を下げられない傾向が進学、就職の際に出て、ニートになる可能性がある。ある時期まで勉強ができていたという人ほどこうなるケースが多い。過去の栄光が忘れられず、そのプライドが災いして妥協できないからこそ悲惨な事態を招いてしまう。

  18. 身の程知らずと言われないためにも他人の客観的な評価をある程度は気にかけるべき。他人と関わって生きていかないといけない以上、自己イメージと他人との客観的評価とのズレは小さい方がいい。このズレが大きいほど勘違いを起こす。そのためには他人の話を聞き、進んで他人の意見や助言を求める。批判されてもそういうことを伝えてくれた事自体に意義と価値があると受け止める姿勢を保つべき。ただし、全部を真に受ける必要はない。

  19. 「ある人物が賢明かどうかを実証する材料の1つは言葉だけであっても他者を脅迫したり侮辱したりしないこと。脅迫は相手の要心を目覚めされるだけだし、侮辱はこれまで以上の敵意をかき立たせるだけ。その結果、相手は強い執念を持ってあなたを破滅させようと決意する。」byマキャベリ

  20. 何にでも失敗はつきものくらいの軽い気持ちで肩を抜いた方がうまくいくことが多い。もっとも失敗するかもと思い続けていたら失敗する。

雑感

自分に当てはまりすぎて泣いた。

この時にカウンセラーを怒らせて、

ナルシスト未熟な子供

と言われたが、正解だった。

アスペルガーADHDなどの発達障害の傾向がある人には幼児性が強いケースがあると言われているのでこのカウンセラーの言っていることはまちがいなかっただろう。

最近も、

  • 親に完全さを求めるがゆえに、親の不完全さを許せない、自分がうまくいかないのを親のせいにするのは未熟。

  • いろいろな経験を経て親の不完全さを許すことができて大人になれる。

  • 親の不完全さを認めないまま年をとっていき、自分だけが楽をして思い通りにならないことに不満をもらすのは子供。

ということを知って自分は子供だと思った。

父親がひどい状態になのに、親に対して不平不満を漏らしている時点で子供だと思った。

自己評価が高すぎるから他人に対して好戦的で不平不満を持ちやすい。

自分は高校時代のナルシシズムの残滓で自尊心を保っている。

今の自分が子供から脱するには成功体験によってできるという感覚や周囲から認められる満足と相思相愛の対象を所有するすることだろうな。

簡単にいうと仕事恋人が必要だろうね。

ただ、バイトで仕事ができると言われても満足できなかった。なぜならば、給料が少なかったから。

村西監督がフロイトを引き合いにしていたが、その通り。

女に対する考えも変えないと恋人なんてできるわけがない。

今はやれんのか?くらいにしか思えない。

俺は社会経験や人とのコミュニケーションがなさすぎた。

それが原因で社会で生きにくくなっている。

人生やり直しできるのかな・・・。

こうやって気づいて心構えを変えるだけで多少は変化が起こるかもしれない。

とにかく自分は幼すぎると思った・・・。

*1:夜何時以降は対応しない、予約時間を大幅に遅れたら診察しないなど。