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【書評】【森田療法】「くよくよするな」と言われてもくよくよしてしまう人のために

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印象に残ったこと

  1. 人生に完璧なことはないのだから、やりたいことの6割、目標の6割実現できれば上出来と考えるとほんとうの意味での完璧主義者になれる。

  2. 本当は自分にもいろいろないい面があるはずなのに、それには全く目が向かず「こうありたい」という理想に縛られすぎて、縮こまった自分の姿ばかりに目がいって、ほとんど自分が無意味な存在としか思えなくなってくる。

  3. 理想はあくまで理想であって、ある時はあきらめたり、現実と妥協することも必要。現実とは接点のない、現実を一切考えないひとりよがりな理想になってくると、その人を悩ませ、苦しめるだけになる。こんな独りよがりの頑なな理想では「自分はだめな人間だ」と失望するだけで、向上する余地がなくなってしまう。悩んでいたり、大きな危機に陥ったりしていると、より頑なになり、自分の関心がどんどん内向きになっていく。劣等感を持ち、他の人ととの関係を一切遮断して、閉じられた自分の心の中だけでものを考えるようになり、理想が空回りし始める

  4. 悩みから逃げ出したい、取り除きたいと考えれば考えるほど、注意が悩みに向いてしまう。そうすると悩みに対して敏感になり、もっと注意が惹きつけられていく。他のことは何も考えられないし、他人と交流もなくなって、自分の悩み、自分の心のことだけに気が取られて、その悩みの周りを回るだけになっていることに気づかない状態になる。

  5. 人が怖いという人は、実は人一倍人間が好き。

  6. 悩みに取り憑かれていると、一歩も外に出たくないという気分になる。たとえ外に出ても心が開いていないので、何も目に入らない。ここで自分の注意を外に向け、悩みを少し離れて見られるようにすると、自然を感じられるようになる。こういう感覚が戻ってくると悩みだけに集中していた注意が分散されていろいろな発見や変化が増えてくる。悩んでいる時間が少なくなっていき、悩んでいることを忘れるという瞬間も出てくる。

  7. 孤独が悩みを増幅させ、増幅した悩みによってますます孤独になるという悪循環を断つために、他人との緩やかなつながりや交流を持つ
    悩みを他者に話すと悩みが整理され、明確になる。誰かにアドバイスをもらおう、人の意見を聞いてみようという気持ちを持って行動を起こすことで一つの悪循環を断つことができる。

  8. 森田療法では悪循環を断つために「不安や恐怖を感じる場面から逃げ出さないこと」
    「自分の健康な欲望を日常生活の行為、行動を通して発揮すること」
    「自分の不安、恐怖、不快な感情を取り除こうとするのではなく、しっかりと見つめ受け止めていく」

  9. カウンセリングを受けていたが解決しなかった患者がいた。過去に嫌なことが原因で今の問題が起こっていると言われた。そこで著者は「今現在やれること、今の自分を好きになれること、もっと楽しいことがないか考えよう」と提案した。

  10. 治療者が作り出す医原病。治療者に過去を断定的な言葉で表現されることによって、逆にそれにこだわってしまったり、囚われてしまったりすることがある。さらにその言葉が妄想をふくらませ、ありもしない実体を作り上げてしまう。

  11. あなたの過去はつらいものだったから、今のあなたはこんなに大変なんですと分析されても本人にとっては意味がない。今、この大変な状態をどうすればいいかということの方が大切。そのためには過去があるから今があるではなく、今があるから過去があると考える方がいい現在、いろいろな経験をすることで過去に対する感じ方が変わる
    大切なのは今を生きること

  12. 心の傷が今のあなたを決定するというトラウマ論はウソ。過去も今も固定したものではなく変化し続けるもの。人間関係も固定しているものではなくお互いが変われば変わりうる相対的なもの。自分が作り上げた物語の召使いになると、物語を修正できないまま、過去のせい、親のせいにして、ずっと1つの決まりきった物語を生きる不幸に陥る。

  13. 過去にさかのぼって、悩みの原因を探すなど、あまり複雑な操作をすると、逆に収拾がつかなくなる。そして、過去の物語というもう1つの縛りが増えて、自分の可能性を小さくしてしまう。

  14. 親を責めるにしろ、過去を呪うにしろ、気持ちが過去につながっているうちは過去のつらさはますます募り、それがまた現在の状態を悪くする。今の状態が悪いと嫌な記憶が一層強く思い出される

  15. 過去に規定されると「どうせ自分の過去はこうだから何をやっても無駄」という態度になってしまう。そうすると新しい出会いもなくなる。人間は他者を鏡として自分を知るので自分を客観的に見たり、それまで気づかなかった面を知ることができなくなってしまう。

  16. 対人恐怖症の人は人からチヤホヤされたい、自分に注目してほしいという欲求を強く持っている。同時に誇りが高く、ささいなことで傷つきやすい。 地に足が着いたいきいきとした感情体験、生活感覚が欠けると、頭の中に自分はいろいろなことができる万能な人間だという空想が生まれ、その空想が肥大化していく。それが少しでも現実に触れて傷ついてしまうと、自分は価値のないダメな人間だと空想がしぼみ、落ち込んだり、激しくキレてしまう。

  17. 対人恐怖に対して精神分析とは別に、人前で緊張するのは社会的な訓練が不足しているからと考える見方もある。しかし、それはその人らしさを尊重することにはならず、治そうとする訓練自体がかえって苦手意識を刺激し、もっと大きなストレスになってその人を苦しめることになる。

  18. プレイボーイには対人恐怖症が多い。彼らは一般的に母親との結びつきが強い。女性に理想的な母親像を求め、理想的な関係を求めるが、現実の関係を何一つ育てることができなくなり、次々に女性との別れを繰り返す。

  19. 独身には強迫性の強いタイプが多い。彼らは自分の思う通りに自分の生活を管理しないと気が済まないタイプ。

  20. 健全な肉体に健全な精神は宿るという格言があるが、心と体はいつも同レベルではない。ラグビー部やアイスホッケー部に所属する大学生が集団で1人の女性に乱暴する事件があった。彼らはよく寝て、よく食べ、健康的な生活をしていただろうが、心はかなり歪んでいた。

  21. ヴィクトール・フランクルはロゴテラピーという実存的精神療法を提唱した。この療法の基本的な考え方は自分自身限られた状態であっても、自分が今できること、今の自分にふさわしい役割を見つけて、自分の存在に意味を与えていくというもの。死の淵に瀕している人にもまだできることはある。人生の意味は様々な行為から生まれ、その行為を続けることが何らかの感情を生み、その感情が自分を豊かにしていく。

  22. 人間関係がうまくいかないからといって相手を罵ったり、何かで復讐しようとしても、お互いの心に傷が残るだけ。

  23. 不安にばかり集中して悪循環に陥らない。悩みや不安は取り除こうとせず、そのまま受け入れるようにすること。

  24. 悩みに押しつぶされそうになって、閉じこもったり、引きこもりそうになったら、なるべく外に目を向けて人と関わることを恐れないようにする。ちょっとしたふれあいで心が開き始め、生活が動き始めることもある。

  25. 森田療法の最も基本的な考え方は、肥大した脆弱な自己と自己愛のあり方を問い、それを修正するように働きかけること

  26. ナイフで事件を起こす人は内面的に未熟で自己愛的。自己イメージや欲望が極端に肥大しているため常に満たされていないという漠然とした不全感や不安感に付きまとわれている。ちょっとしたことで傷つき、虚しさを感じてしまい、肥大化した自分のイメージや欲望を少しでも否定されると激しく怒る。その幻想を脅かす敵にふりかざすためにナイフという武器を持つ。こうした人は引きこもる人と表裏一体。引きこもる人はナイフを持つ代わりに引きこもることで自己主張する。

雑感

2.大学卒業後に母親からまさに言われたことだった。もっといい面があるからそれを活かしたことをすればいいと。さらに勉強はもうやめればいいと。

しかし、俺は未だにコンプレックスがあって勉強してマウントを取ってやろうという気持ちがある。

もっと楽に生きれば幸せになれるかもしれないけど、手を抜くと俺はもっと底辺になるという不安とそれを許さないプライドの高い自分がいる。

7、9.薬物療法だけでは病気は治らないと行動を起こしてカウンセリングを始めたが、全く効果なしだった。悪循環は未だに続いている・・・。

今現在やれること、もっと楽しいことをしようというスタンスで今後生きたい。

精神病関連の本を読むのもこの本で終わりにする。自分の病気を分析しても迷宮入りするだけ。

臨床心理士のカウンセリングも受けることもない。

10.まさに名古屋で受けたカウンセラーがこれだった。

カウンセラーが俺はいじめられていたと決めつけて話を進めようとしていたので、ポカーンとなった。

発達障害とまで言われて、俺は本当にやばい人間だと思った。(ナルシストなのはまちがいないだろうけど。)

16.今日、精神科に行ったのだが、医師からは対人恐怖ではないと言われた。

強迫性障害妄想性障害が先行してその結果として人を避けているらしい。

ただ、ここに書かれている通り、自分はちやほやされたいという欲求を強く持っていて、プライドが高くてすぐに傷つくから対人恐怖症に当てはまっているw

他人との接触がないから俺はすごいという万能感が肥大している。

20.筋トレをすればうつ病が吹き飛ぶと短絡的なことを言っている筋肉マンがいるが、本当に頭も筋肉だと思った。

俺は2015年~2016年に週4でジムに通い、30kg近く体重を落とした。

体力はもちろん自信もついたが、騒音でメンタルが弱まり、ジムでトレーニングする気が失せた。

筋肉や体力があってもメンタルがやられると身体が動かなくなることを痛感した。

21.俺は人生に意味なんてないと思っているタイプ。

ただ、自分が今できることをやるという森田療法のスタンスを持ちたい。