印象に残ったこと
アマゾンではお客様の満足度向上に帰結しない仕事や作業スピードアップは決して行わない。対象を取り違えたスピードアップ、本来の目的を見失ったスピードアップはアマゾンでは求められない。
アマゾンでは全社で目指したい大きな数字を分解し、各部門で「この1時間で達成したい数字」のレベルまでメトリックス(KPI)が存在している。
力を入れるところではないのでは?と言える部分に多大な力を割いて目的化している人が多い。(日報作成に時間をかけるならば他の作業に時間をかけたほうが良い)
アマゾンのようなリテール(小売)業界は1日単位だと短すぎて、流れや傾向が見えづらくなるので1週間単位(1年間=52週)で数字を見る。
「部下が上司に判断を仰ぐ」「上司が部下に指導や指示をする」のはムダな時間。
従業員が数字が分かる仕組みを作っておけば、いちいち上の人間に聞いたり、上司がいちいち指示したりする必要がなくなる。数値を誤って使っている企業がたくさんある。昨対の誤用。
昨対が必要なのは来期の売上、利益目標、来期各月の売上、利益目標の決定まで。
今期の経営で昨対を使う必要はない。
目標の達成率を確認するだけ。
多くの企業は昨対を超えることが暗黙の了解になって、昨対を割った時は何かしら言い訳をする。Y=f(x)の関数になっていない企業が多い。売上目標=Yだけが決まっていて、売上を左右するf(x)が決まっていない企業が多い。
すべての社員が行わなければならないのは目標数値と現状数値を把握し、常に比較すること。
小売業の場合、売上は「平均単価×顧客数×購買頻度」で算出。
目標設定は「設定した数値を上回らなければならない(売上)」「設定した数値よりも下回らなければいけない(人件費などの固定費)」「設定した2つの数値におさまっていればよい(購入率など)」の3種類に大別する必要がある。
この3つに大別できたら、異常値を示したらすぐに分かるようなグラフにする。
非生産部門の目標を数値化していない企業が非常に多い。その結果、優秀な社員に仕事が集中する。
仕事がたくさんあるけど、残業させられない場合、一番簡単なのは「デキる社員に仕事を渡してしまう」こと。
そうなると優秀な社員はこき使われるのは嫌だと会社を去る。ジェフ・ベゾス「パワーポイントのアニメーションづくりに時間をかけるな!すべて文章形式で書くように!その資料を読んだだけで内容がわかるようにすること!」
結果、アマゾンの会議では箇条書き形式が廃止された。文書形式はA4 1ページか6ページ。文書の合間にグラフや図が掲載されている資料は読みにくくなるということで禁止。
とにかく慎重に小さいところから始めて少しずつ広げていく。
「小さく始める→問題なくいける→少し広げてやってみる→問題なくいける」というサイクルを積み重ねていく。
点から線へ、線から面へと広げる。
アマゾンではどのような数字を達成したら点展開だったプロジェクトを線展開するか、線展開だったプロジェクトを面展開するか成功の基準が予め決められている。デリゲーション(権限委譲)。
自分にしかできない仕事と考え手放せなかったり、自分で抱え込んだりする人がいる。
深層心理にはこの既得権を手放すと自分の存在価値を失ってしまうというおそれや不安がある。部下に任せて、人間でなくてもできる作業はコンピューターに任せる。
1日たった5分のムダを省くだけで、仕事の生産性が1%向上したことになる。
1日の就業時間が8時間=480分だとすると5分は1%強に相当する。(ぼーっとスマホを見たり、ネットサーフィンしたり、集中力のないままデスクに座り続けたりと)開いたメールはやりとりが完了するまで閉じず、すぐに返信したりする習慣を身につけると仕事のスピードは格段と上がる。
雑感
どうでもいい作業をやっていて、それにこだわりを持っている奴はマジで迷惑だよね。
自分はバイト先で数字が見れるので自発的に動いているのだが、馬鹿な正社員が逆張りをかましてくるので迷惑しています。
残業ができなくなると、仕事の生産性が高い人に仕事がたくさん回ってきます。 自分はこき使われるのは嫌だ、何で俺ばかりというモラルハザードに陥りそうです。
メールはすぐに返信するタイプです。
その日に来たメールはその日のうちに。
それが俺の流儀。