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【書評】「フェイスブック不屈の未来戦略」を読みました

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印象に残ったこと

  • 「野球とビジネスの違いは、野球では成果が限定されていることです。バットを振った時、ボールをいかに確実にとらえていようと、その一振りで得られる点数の上限は4点です。しかし、ビジネスでは打席に立った時、1000点獲得できるチャンスが時折やってきます。たった一振りでそのようなリターンを得るためには、強く大胆でいることが重要です。」byジェフ・ベゾス

  • フェイスブックのデイリーユーザー数は10億人以上でその90%はモバイル経由。

  • インターネットインフラが整っている国でフェイスブックが首位の座を逃している国はわずか4カ国(中国、ロシア、日本、韓国)。

  • フェイスブックは日本でLINE、youtubetwitter(ユーザー数でツイッターフェイスブックを超えている地域は数カ国しかないが日本はその一つ)と競合している。

  • 日本の広告市場に参入するのに課題がある。日本の広告市場はまだテレビが最も好まれている媒体で広告市場の43%を占めている。広告の購入プロセスは電通がほぼ独占していて(メディア企業、セレブ、大手広告主と長期に渡って密な関係を築いている)他社の参入が難しい。

  • フェイスブックの実名制は個人をあまり主張しない日本文化と合うものではない。インスタグラムの方が親和性が高い。

  • アジア、インド亜大陸(インド、パキスタンバングラデシュ)、インドネシア、フィリピン、ベトナムはインターネットの接続人口が増えると予想されている。

  • フェイスブックの広告システムはどの広告をどのユーザーに表示するかを洗練されたアルゴリズムにより毎秒判断している。フェイスブックのシステム内では過去の広告主やユーザーの行動履歴から、その人に広告を表示した時に最も起こりうる結果を予測し、最も良い効果が得られる広告がユーザーのニュースフィードに掲載される権利を獲得する。

  • ユーザーのエンゲージメントが高く、ネガティブな反応の少ない広告はパフォーマンスにおいて高評価を受け、入札価格が割り引かれる。パフォーマンスの低い広告主の入札価格は割増となる。

  • 広告在庫が少なくなると広告の出稿コストが高くなる。そうすると広告主がフェイスブックを利用する魅力が下がる。フェイスブック広告を利用する広告主の数より早いペースでユーザー数を増やす、あるいは1人あたりに表示するコンテンツの量を増やしたり、オーガニックコンテンツとペイドコンテンツの割合を変える必要がある。

  • モバイル時代、人々はフェイスブックが行っていることやそれを実現する技術の難しさには関心がない。情報が瞬時に手に入るという体験がユーザーにとって最も大事。

  • フェイスブックはサーバーを置いたデータセンターで発生する熱を空調で冷やすのは効率が悪いので、空気に触れて冷やす蒸発冷却機能を独自に設計している。

  • フェイスブックはソーラー電気で飛ぶドローンを開発している。このドローンは他のドローンと空中でレーザーを使って通信する。このレーザーは毎秒10GBの通信が可能で飛行中に20km先の10セントコインを射抜く精度を持つ。このドローンを使ってインターネットを届けることができる。

  • グーグルは社内プロジェクト、買収、企業間連携でソーシャル領域では何度も失敗している。(Picasa,orkut,Google+など)

  • イノベーター理論。イノベーションが広まる対象となる人口における割合はイノベーター25%、アーリーアダプター13.5%、アーリーマジョリティ34%、レイトマジョリティ34%、ラガード16%。

  • イノベーターとアーリアダプター(最初の普及率16%)の間、アーリーマジョリティとレイトマジョリティの間には深い溝キャズムがある。キャズムを超えたら後から追ってくる競合に対する自然な防御になる。最大の防御はキャズムを超えること。フェイスブックGoogle+がローンチされた時、キャズムを超えていた。

  • ザッカーバーグは貪欲に古典(ハンニバル将軍の戦略)を学び、チェスにも真剣。

  • ザッカーバーグが避けてきたのはミッションやビジネスの中核と直接関わらないプロジェクト。

  • フェイスブックピープル担当のハーバードでMBAを取ったロリーゴーラーの愛読書は「まず、ルールを破れ」。この本に載っている優秀なマネージャーの4つの共通項。

    • 経験や熱意だけではなく、才能で人材を選ぶ

    • 過程ではなく結果に目を向ける

    • 人の弱点を直そうとするのではなく強みに焦点を当て、人のモチベーションを高める。

    • キャリアのステップアップだけでなく、フィットする職場に人材を配置する。

  • 心理学者ミハイ・チクセントは人が快楽を感じ、パフォーマンスを最大化できる状態のことを「フロー」と名付けた。 チクセントミハイはフローの状態に入るにはどうしたらいいかをフローチャンネルで明らかにしている。必要なスキルを習得しているが、タスクが簡単すぎると人はつまらなさを感じる。スキルがないのにタスクが難しいと不安になる。スキルがなく、タスク自体も簡単すぎる場合、人は無気力になる。自分の持っているスキルより少し高いレベルのタスクに取り組み、スキルを伸ばせる余地がある時、人はフロー状態に入りやすい。フローチャンネルにいる時、高い集中力を発揮できる。フローは人に命令したり、指図したりすることでは発生しない。人々のスキルと最適な仕事を組み合わせて人材のモチベーションを引き出せなければフロー状態を確立できない。

    ミハイ・チクセントのフロー
    右上のフローという場所がフローチャンネル

  • 効率的なアルゴリズム、優れたプログラムによってビジネスを改善するのがフェイスブックマーケティング

雑感

この本を書いたのはインテル出身のエンジニアでフェイスブックではマーケティングを担当した人。

フェイスブックは広告命なんだと思った。ネット広告は博打みたいなものでお金を出したからといって効果が出るとは限らない。しかし、フェイスブックアルゴリズムを駆使してミスマッチをなくそうとしている。

instagramで変な広告が出てきたら広告を報告しようと思うw広告の入札額を高くしてやるw

フェイスブックが「世界をオープンにつなげる」というミッションに基づいてインターネットが普及していない地域にも力を入れていることもわかった。少しでも早くユーザーがコンテンツを使えるように尽力しているのを知って、日本のIT企業はウンコだと思った。

NTTとかなんて完全に既得権益者でネット通信に制限をかけやがるからね。こういうことをやってるから日本企業は世界に通用しません。

フローの話はこの本にも出てきた。

Googleは最強みたいに言われているけど、検索結果はワードプレスで作られたクソアフィリエイトサイトを高順位に載せるし、youtubeのおすすめ動画も以前見たことがあるものだったり、個人的に好まないものがおすすめされて微妙すぎる。

ちなみに俺はfacebookを利用していませんw

まず友達がいないので登録しても意味がないからです。mixiの時に実感しました。

また有名人の画像や顔写真でない物を登録したら登録できませんでしたw