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政治がわかるはじめての法令・条例・政策立案入門

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政治がわかる はじめての法令・条例・政策立案入門

政治がわかる はじめての法令・条例・政策立案入門

「政治がわかるはじめての法令・条例・政策立案入門」という本を読みました。

印象に残ったこと

  • 実学は法律、経済、心理学、経営・戦略を学ぶ。福沢諭吉の「学問のすすめ」のエッセンスを1行で書くと「お金持ちと貧乏な人がいる、その差は学問のあるなしである。ゆえに学問は大事である」。

  • 日本国憲法は個人の尊厳を一番大切な理念として制定され、個人の人権を尊重するために基本的人権があり、国民に主権がなければ個人の尊厳が実現されず、戦争があったら個人が不幸になるので平和が大事という憲法解釈は主流な解釈。

  • ハコモノは施工費ではなく維持管理費と撤退費用を計上したものがハコモノのコスト。政策立案で大事なポイントは政策実現に必要な費用の計算ではなく、失敗したときの撤退コストの計算。政治家は絶対に撤退コストを計上しない。

  • 経済コストやコストパフォ-マンスの数字はいくらでもいじれる。国の統計を使って、外れる経済計算を作れるので、施工事業者や政策プランナー、学者が提出した資料を信じないことが重要。

  • 中途半端に優秀な人は自分で全部やろうとして大きな事業を成し遂げることができない。大きな事業は専門家やその分野が得意な人に頭を下げてやってもらった方がいい。

  • 指定管理者制度は内部監査が適切に行えないので、恣意的に運営される危険性が高い。公務員が監視できない行政サービスは危険。

  • 国立社会保障・人口問題研究所の人口統計は出生率が増加した場合の高位推計、出生率が現状維持の場合の中位推計、出生率が低下した場合の低位推計の3つの将来の人口予測を発表している。都市計画等に利用されるシンクタンクや政府の経済計算はこの人口予測に基づいて計算されている。都市計画等の推計はほとんど外れる。それは都市計画が実現するという目的のために計算されたものだから。シンクタンクは客観的、公平的な資料を作成しない。依頼者の希望に応じて計算式を作るのがシンクタンクの特徴。

  • 議員運営委員会はいつ国会を開催し、いつ国会を終わるかという議会運営について話し合う委員会。

  • 国会法制局は主に野党の法案作成に協力している。与党は中央省庁に法案作成を丸投げしている。各省庁で法案を作成して、内閣法制局の審査を受けて、内閣提出法案として国会に提出する。内閣提出法案は内閣法制局の審査を受けなければ提出できないが、議員立法内閣法制局の審査を省くことができる。非常時に内閣が法案を提出する時に、内閣法制局の審査を受ける時間がない場合、内閣法制局にチェックをしてもらって、与党の国会議員に議員立法として提出してもらうという大裏技がある。

雑感

法律、経済、経営学はいずれも得意*1。心理学はメンタルが弱いので積極的に学ぼうかなと思っていたところ。

シンクタンクや行政が出す経済効果は経済効果ありきで計算してるから常々おかしいと思ってた。

33:14あたりだよね。ていうかガチで年金払いたくねえよ。将来まともにもらえないだろ。

厚生労働省が出した将来の年金積立額も経済成長ありき、利回りもアップという前提で計算しているらしくめちゃくちゃらしい。

こういう数字を出されても対抗できるようにしないとね。

https://imassamayr.tumblr.com/post/156482406353/政府の統計が揺れている経済産業省の繊維流通統計では改ざん国土交通省の建築着工統計では計上ミスが相次

*1:地方上級公務員試験の筆記試験に合格したり、中小企業診断士で科目合格したことがある。