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【書評】【森田療法】なんでも気になる心配症をなおす本

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なんでも気になる心配症をなおす本

印象に残ったこと

  • 不安やとらわれと真正面から争えば争うほど、逆に不安やとらわれは大きく膨れ上がっていくもの。(観念上の悪循環)

  • 不安やとらわれが気になるために、しなければならないことをついしなくなってしまう。このことにより日常生活の行動が後退していく。そうなると自分を取り巻く状況が更に悪くなり、不安やとらわれは確実に強まり悪循環を繰り返す。(実生活上の悪循環)

  • とらわれに無理に抵抗してそれを抑えこもうとしたりすると、悪循環が始まる。そのことが気になっても当面やらなくてはならないことをやっていく。これが人生のつまずきをなくす1つのコツ。森田正馬(まさたけ)は「しかたなく実行する」と表現する。この「しかたなく実行する」態度が実は「意欲満々、張り切って実行する」態度より人間の生き方の本質に迫った態度、生き方。荘子もこれを「動くに、やむを得ざるをもってす」と言っている。

  • いくら眠れなくても死ぬことはない。眠りとは脳の自然の生理だから生きていくために必要なだけは必ず眠るもの。だから無理に眠ろうとあれこれ考えたり工夫したりしないで、ただまぶたを閉じて呼吸を整えていればいい。

  • 不眠症に悩んでる人によくある誤りは昨夜眠れなかったからといって次の日に寝坊してしまうこと。これは不眠症の人たちのいい訳であり、甘えである。不安やとらわれに負け、実生活上の後退をしている。したがって起床時間が来たら床を離れること。

  • とらわれの強い人にとって「反省しないように、不安のことをは考えないように」と努力することが、かえってさらに新しい不安やとらわれを作り出すことになってしまう。

  • 「現実の事実に基づいて考え、行動する」という立場は事実唯真の立場で森田理論の基本理念。

  • 日本のカウンセリング畑(臨床心理分野)は、精神分析の亜流のユング一色で、民族神話の解釈によってナチスドイツの民族排外主義を後押ししたユングを天まで持ち上げているのは国際的に見て異常。

  • 子どもたちは机に長い時間かじりつきすぎていて、かえって勉強の能率を悪くしているのではないか。

  • D・カーネギーは一度の訪問で契約が成立する場合が、二度三度の訪問で契約成立する場合より圧倒的に多いということを統計的に知ってから訪問を二度はしないという方法で時間を節約し、好成績を上げたセールスマンの話をしている。

  • ある日、突然「あ、そうか」とわかることを頓悟という。

  • 不安やとらわれに悩んでいる人は森田理論に従って例えば、まず家庭内の簡単な仕事を始めた時「こんなことをしていて、自分の悩みが解決するのかしら」と疑問を持つことが多いが、物事は一挙に成長し発展するものではない。1年2年と時が過ぎるにつれて、いつまにか大きく成長している。「物事には発展・成長の段階がある」ことを知っていれば、今は自分の目には見えていないけれども、仕事をまじめにやっているうちに自分が予想もしていなかったような新しい段階のことが見えてくるようになる。

  • 教養のため、知っていればいつか役立つ時があるかもしれないといった漠然とした気分で何かを学習することがあるが、このような教養的学習法はエネルギーのムダが多い。ある程度の基礎知識は必要だが、やはり自分の実践課題をはっきりと定めてそれを解決するために学習すると大きな効果がある。

  • ある理論が正しいかどうかを最終的に決めるのは実践

  • 不安やとらわれは行動して治っただけでは不十分。「自分の幼弱な性格傾向はどのようなものであったか」「考え方や行動がどう間違っていて、不安やとらわれを深めていたのか」「その誤りをどのようにして正していって、不安ととらわれを解消したのか」はっきりさせておかないといけない。(経験の総括)

  • 不安やとらわれを乗り越えるためには社会生活上有益なプラスの行動をしなければならない。プラスの行動の中心になるものが人のために尽くすという行動。

  • 悩みや不安が強くて、簡単なことをするのが難しい状態の時は掃除や靴磨き、皿洗いや洗濯といった家の中の仕事をしなさいと指導している。さらにもう少し元気が出てくれば、外へ買い物に行ったり、アルバイトのような簡単な仕事をするように助言する。もっと元気が出てくれば会社勤めのように社会人として普通に働くように指導している。

雑感

自分はストレス源をなくしてしまえとストレスに対してかなり攻撃的だった。そのせいかかなりストレス源に過敏になっている・・・。

一時期、ストレス源のせいで何もする気が起きず一日中ネットサーフィンをする感情の奴隷になっていた・・・。さすがに今は簡単なことをするのが難しい状態ではないが。

仕方なく実行するというのが今の俺には必要かもしれない。俺は人と接するのを極力避けている。でも、社会生活を送る上でやらなくてはいけないことだ。人との交流は嫌でもやるべきことはやろう。

寝るのが遅くなっても朝は決まった時間に起きるというのはこの本でも紹介されてましたね。